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人類最強の敵=新型コロナウィルス(16)

 8月3日(月曜)午後に発表された新型コロナウィルスの感染状況は、比較的落ち着いていた。全国で959人(うち重症者87人)、東京都が258人(うち重症者15人)である。

 同日、菅官房長官は記者会見で、感染拡大に対応する新型コロナ特別措置法の早期改正を重ねて否定し、「私権の制約、休業要請の補償の在り方といった問題も必ず出てくる。検討しなければ…」と述べた。

 7月31日開催の政府分科会(尾身会長)では、<想定される4つの感染状況>が示された(本ブログ2020年8月3日掲載)。
<感染ゼロ散発段階>
<感染漸増段階=医療提供体制への負荷が蓄積>
<感染急増段階=医療提供体制に支障>
<感染爆発段階=医療提供体制が機能不全に>。

 東京や大阪などは、医療提供体制への負荷が蓄積しつつある第2段の<感染漸増段階>に当たるという認識を示した上で、「新規感染者や高齢の患者、重症者の数などの推移を注視し、状況の変化の予兆を見極めることにしたい」と述べた。

 これには数値が示されていない。<漸増>とは前日比で何%程度なのか。日ごとの変動を平均して1週間単位で比較するとすれば、前週比で何%程度なのか。また<漸増>と<急増>の区別はどこにあるか。

 この数値基準をめぐり、分科会内部でも議論があった模様である。「目安となる数値を早く示すべし」とする意見と、「数値が独り歩きをしないよう<総合的判断>の余地を残しておくべし」の意見が並立し、結論は今週中に開かれる次の分科会に先送りされた。

 3日、長崎県内で新型コロナウイルスの感染確認が相次いでいることを受け、県医師会(森崎正幸会長)と長崎大、長崎大学病院は長崎市内で共同記者会見し、
PCR検査について、無症状でも希望すれば地域のかかりつけ医などで受けられる体制を整備したと述べた。来週にも長崎市、県央から始め、県北、離島に拡大していく方針である(「長崎新聞」)。

 県医師会は保健所を管轄する県、長崎市、佐世保市と委託検査の集合契約を締結。医師会所属の医師がいる医療機関で唾液の検体を採取し、長崎大学病院で検査する。公的医療保険の適用対象で、自己負担は1000円以下の見込み。

 3者は会見で、これ以上感染が拡大すれば、救急医療や周産期医療をはじめ一般の医療にも影響が及ぶと危機感を表明。県医師会は「コロナウイルス対策再強化宣言」を出した。宣言は、若者の県外者との交流や特定の飲食店での感染が目立つと指摘。マスクの着用や手洗い、手指消毒の徹底、3密を避けるなど感染拡大防止策を呼びかける。
 
 4日(火曜)、全国の新規感染者は1239人(うち重傷者84人)、東京は309人(うち重傷者22人)。過去最多となったのは神奈川の89人と沖縄の83人。5日(水曜)、全国の新規感染者は1354人(うち重症者104人)、東京は261人(21人)である。

 政府分科会の尾身会長が緊急記者会見を行い、「高齢者への感染の拡大が心配されるため、お盆の帰省にさいしては慎重に行動してほしい」と述べた。都知事、愛知県知事、沖縄県知事たちも様々な言い方で、この「特別の夏」の「お盆の帰省を控えて」と訴える。

 やむなく帰省するなら一人一人が感染対策に気をつけてほしいと専門家たちは言う。新型コロナウィルスの特性を踏まえて、3密を避け、手洗いとマスク着用、大声を出さない…このあたりの生活の知恵は大多数がすでに身に付けたが、ついつい忘れがちになるので大酒は控えよう、と。

 5日~8日の日程で、茂木外務大臣がイギリスを訪問、日英通商協定の大筋合意を目ざす。3月の感染拡大以来、初の閣僚の外国訪問である。外務省は感染状況の悪いイギリスを渡航中止勧告の対象としており、帰国時に自宅や宿泊施設で2週間の<隔離>を義務づけているが、今回はこれを免除し、外相の次の東南アジア諸国訪問やG7サミット(米国で8月末を予定、のち11月以降に延期が決まった)への道を開き、<対面による首脳外交>の展開を進める序章としたい意向。

 6日(木曜)、75年前のこの日、広島に原爆が投下された。私は国民学校(小学校)3年生。親元を離れ、6年生と一緒に群馬県勢多郡新里村の祥雲寺学寮で集団生活をしていた。この時期の3歳差は決定的で、6年生には口でも腕力でも敵わない。ただただ寂しく辛く、父母兄弟を想い、夕暮れ時には、いっそう耐え難かった。

 6日、インドに進出する日系企業等およそ450社でつくる商工会が、インド政府の特別の許可を得て初めてチャーター便を運航、5日夜、羽田からおよそ170人を乗せて首都ニューデリーの国際空港に到着した。今年3月から、全土の空港で臨時便を除くすべての国際旅客便の発着ができず、日本からのビジネスマンがインドに赴任できないなど支障をきたしていた状況を変える。

 7日(金曜)は立秋だが、全国的に気温が上がり、東京も35.4℃(昼前)の猛暑日に突入、<感染症アラート>に加えて<熱中症アラート>(5段階中の最高警戒)が発せられた。

 熱中症による死者数と感染症の死者数の比較。厚労省「6~9月の熱中症による死亡者数」によれば、2010(平成22)年の1731人が最多、ついで2018(平成30)年の1581人である。これに対して新型コロナウィルス感染症による死者は、7日現在で1040人(+クルーズ船の13人)である。熱中症のリスクは感染症リスクに劣らず、きわめて高い。マスク着用により熱中症リスクがいっそう高まる。外出時、近くに人がいなければマスクをはずすよう厚労省は指導。

 同じ7日、政府分科会が開かれ、前述の<想定される4つの感染状況>に目安となる指標が数値で示された。感染拡大の進行段階を4つのステージに分類(名称変更)、緊急事態宣言発令の対象となる「ステージ4」については、「病床占有率2分の1以上」などの基準値を「目安」として示した。

 分科会は、現状がどのステージに当たるかを判断する際の数値基準として、次の6項目を打ち出した。(1)病床使用率(全体と重症者用)、(2)10万人あたりの療養者数、(3)PCR検査の陽性率、(4)新規感染者の報告数(1週間・10万人あたり)、(5)直近1週間とその前の1週間の感染者数の比較、(6)感染経路不明割合。

 現在は、多くの地域で感染が漸増する<ステージ2>にあるとした上で、感染が急増する<ステージ3>の数値基準を、指標(1)が25%以上、指標(2)が15人以上、指標(3)が10%、指標(4)が15人以上、指標(5)が新規感染者数の前週超え、指標(6)が50%とした。

 感染が最も進行する<ステージ4>は、爆発的な感染拡大によって医療崩壊が懸念される。指標(1)が50%以上、指標(2)が(在宅・宿泊を含む)25以上、指標(3)が10%、指標(4)が25人以上等とした。

 指標(1)については、示した数値に満たない段階でも早めの対策を行うことが望ましいとしたうえで、尾身会長は「指標の数値は目安で機械的に判断するためのものではないことを強調したい。爆発的な感染拡大に至らず、今の段階の<ステージ2>か、悪くても<ステージ3>で止められるよう、国や都道府県は早めに総合的に判断して対策をとってもらいたい」と述べた。

 8日の日経新聞朝刊は「地域に応じた対策急務 沖縄2項目<最も危険>」の見出しを付して47都道府県の状況を一覧している。沖縄県が<最も危険>とする理由として、指標(2)が37.6(<ステージ4>の数値が25)、指標(4)が30.21(<ステージ4>の数値が25)の2項目を挙げる。

 また指標(5)直近1週間とその前の1週間の感染者数の比較では、47都道府県のうち12県を除く35都道府県が基準の1を超過しており、指標(6)の感染経路不明の割合が基準の50%を超えている都道府県が16にのぼる。全体として無視できない<危険な状況>に近い。

 尾身会長は「どうなるか不安がある中で全体像を示すことが分科会の責務。…<ステージ3>以降は北風的な施策の実施が必要」と述べた。一方、西村大臣は「この指標を目安に国も地方公共団体も対策を講じていく。…あくまでも目安で、機械的に作業するのではなく総合的に判断する」と強調した。

 8日(土曜)の感染者は全国で1564人(うち重傷者140人)、東京都が429人(25人)である。過去3日間は、6日(木曜)がそれぞれ1485人(115人)と360人(23人)、7日(金曜)が1605人(うち重症者131人)と462人(23人)。ほぼ横ばいで、減る傾向にはない。神奈川の感染者が100人から128人と連続して過去最多となった。

 9日(日曜)、75年前、長崎にも原爆が投下された。

 この日の感染者は全国で1443人(うち重症者156人)、東京都が331人(23人)とやや減少したものの、全国規模で重症者が確実に増加し、入院・療養中の人も増加し、8日現在13011人である。

 重症者の過去1週間の推移を見ると、4日88人、5日104人、6日115人、7日131人、8日146人、9日156人と確実に増加している。感染者の1%前後とはいえ、重症者を受け入れる医療機関の人的・物的負担は一挙に約8倍にも跳ね上がるため、特定地域では<医療崩壊>が懸念される。

 沖縄県は感染者が159人と再び過去最多となり、前日のうちに、もっとも危険で緊急事態宣言発令の対象となる<ステージ4>に入っている。感染者の対応は県内だけで済むのか。自治体任せでは済まされない。政府の支援はどこまで進むのか。

 同じ9日、島根県松江市で新たに91人の集団感染が確認された。松江市内にある立正大淞南高校のサッカー部の学生寮で生活する男子部員80人と、自宅から通う男子部員6人、部に関係する教員2人、それに学生寮に出入りして感染が確認されている男性の濃厚接触者3人の、合わせて91人。

 その中に重症者はおらず、部員30人に発熱やのどの痛みがあり、今後40人程度が入院するとしている。松江市は10日以降、サッカー部員以外の全校生徒と教職員など、およそ200人を対象にPCR検査を行う。病床が足りなくなる恐れがある。

 医療機関におけるクラスター(集団感染)の発生も少なくない。この2ヵ月で47件確認されたと厚労省が発表。例えば鹿児島県の与論島で島唯一の与論徳洲会病院で発生した50人超のクラスターでは、島外に緊急搬送して急場を凌いだ。こうした事例を参考に、第2波への備えが不可欠である。

 家庭内感染も広まっているが、決定的な防止策がない。密着回避の徹底は難しく、まずは早期発見のためPCR検査の件数を増やすのが先決である。

 お盆の帰省期を控え、知事たちの懸命な自粛要請に応えて、帰省を控える人が少なくない。記録的な猛暑も一因と思われる。ある調査によれば、鉄道、空港の利用は例年の約3割(7割減)とのこと。

 地元タクシー会社でお盆の<お墓参り代行サービス>を始めるところが出た。地元の地理・風習等をよく知るスタッフが代行、映像記録で報告してくれる。

 この間、以下のテレビ録画を観る機会があった。(1)「証言と映像がつづる原爆投下・全記録~きのこ雲の下で何が起きたか~」(NHKスペシャル、8月6日)。(2)「“ヒロシマの声”がきこえる~生まれ変わった原爆資料館~」(NHKスペシャル(選)、7日)。(3)「スーパーネイチャー 建造力 超自然を技術に生かす~生体模倣~」(BS世界のドキュメンタリー(選) 8日)。(4)「市民のアイディアでコロナと闘う~ヨーロッパが挑むスピード変革~」(BS1スペシャル 8日)。

 10日、アメリカのアザー厚生省長官が台湾を訪問、蔡英文総統と面会し、新型コロナウィルス感染症の防止策について意見を交わした。アザー長官は台湾の優れた感染症対策を称賛、民主主義の勝利と述べたが、その背景にはWHOが中国寄りだとして脱退を表明したトランプ政権の対中政策、さらには中国海軍への牽制があると言われる。

 アメリカは、1979年の米中の国交回復に伴い、中国が主張する<一つの中国>を受け入れて台湾と断交した。米政府高官の訪問は実に41年ぶりである。これに対して中国は<核心的利益>が侵されたと反発し、<報復>措置を示唆している。

 この日、香港でも新たな動きがあった。中国共産党に批判的な香港の新聞・アップルデイリーの創業者・黎智英氏や活動家の周庭氏らが<香港国家安全維持法>違反の疑いで逮捕。そして翌日、突如として保釈された。

 10日(月曜、祝)から4日連続で東京は猛暑日(最高気温が35℃超)かつ熱帯夜(最低気温が25℃超)を記録した。熱中症の症状は新型コロナウィルス感染と似ている。医療現場は多忙を極め、病床の振り分け等に翻弄された。

 この間の全国と東京都のコロナ感染者(うち重症者)は、10日が839人(162人)と194人、11日(火曜)が700人(171人)と184人、12日(水曜)が979人(177人)と222人(24人)、13日(木曜)が1176人(203人)と206人(25人)、14日(金曜)が1334人(211人)と389人(24人)である。

 15日(土曜)、東京・北の丸公園の日本武道館で政府主催の全国戦没者追悼式が開催された。天皇が「私たちは今、新型コロナウイルス感染症の拡大により、新たな苦難に直面していますが、私たち皆が手を共に携えて、この困難な状況を乗り越え、今後とも、人々の幸せと平和を希求し続けていくことを心から願います」と述べられた。

 75年前の8月15日正午、祥雲寺の本堂に集められ、正座して<玉音放送>を聞いた。聞き取れず意味が分からなかったが、先生がワッと泣き崩れ、戦争が終わったらしいと知る。原爆投下を知るのは、さらにずっと後である。

 原水爆禁止運動は多様な形をとって現在にいたるが、私自身も<広島・アウシュビッツ平和行進>の一員として、1962年2月6日に広島を出発、神戸で乗船し横浜に寄港後に出国、香港、東南アジアを経てシンガポールで下船、以来アジア・ヨーロッパ33カ国をめぐる1年3か月、約9万キロの平和行進を行った(加藤祐三・梶村慎吾『広島・アウシュビッツ-平和行進 青年の記録』1965年 弘文堂)。

 そのスローガンを「恐怖のない、核兵器のない、新しい世紀へ、平和の時代へ進んでいこう」とし、<No more Hiroshima, never again Auschwitz>と染め抜いたバナーを掲げた。

 学生時代(正確には大学院生時代)のこの経験を、それから半世紀以上にわたる歴史研究のなかで意識的・無意識的に活かそうとしてきた。原水爆禁止について直接触れたものはないが、絶えることなく底流にある。敢えて短く言えば、後に学生たちに贈った<三訓>の一つ「セカイヲミスエ モチバデウゴカム」(世界を見据え、持ち場で動かむ)とする態度(生き方)である。

 午後、「池上彰の戦争SP 戦争+感染症=悲劇」(テレビ東京)を観た。そして日経新聞文化欄で、98歳になる瀬戸内寂聴が寄稿した「弔い合戦」を読む。「戦争は敵の姿が見えるが、コロナが相手では、空気と戦うようで手応えも得られない。…先のことがさっぱり決まらないのが、人々の不安を強調する。/敵が捕えられないから、戦争より惨めである。…」 そしてこう結ぶ。「100まで生きて、何の益があることやら。それでもえいっと自分に号令をかけ、黙々と写経の墨をすりはじめる」。

 横浜市にある日本体育大学のレスリング部でクラスターが発生、部員とOB合わせて18人の感染が確認された。奈良県にある天理大学ラグビー部でのクラスターでは24人が感染。またプロテニスの錦織圭が感染し、22日にNYで開催予定のウェスタン&サザン・オープンの出場を断念、再検査の結果を待って31日にNYで開催予定の全米オープンの参加を決めるという。

 15日(土曜)からの感染者の推移とその傾向を見ておきたい。全国の感染者が1232人(うち229人が重症者)、東京都が385人(23人)。16日(日曜)は全国の感染者が1021人(232人)、東京都が260人(25人)。17日(月曜)は全国で647人(243人)、東京都で161人(25人)。18日(火曜)は全国で918人(243人)、東京都で207人(31人)。

 沖縄県は、人口10万人あたり療養者数が64.5人で、東京の26.5人、大阪の18.6人をはるかに超えており、確保病床の使用率も68.2%と全国でいちばん高い。

 17日(月曜)、加藤厚労相は全国知事会と協議し、感染者が急増した沖縄県へ防衛省の医官・看護官を派遣する準備を進めており、保健師については他の都道府県にも派遣を要請する方針、またECMOnet(日本呼吸療法医学会が立ち上げた団体)と協議を進め、患者の県外移送についても防衛省と検討を開始したことを明らかにした。

 この間に観たテレビ録画を、通番を付して一覧する。(5)「市民が見た世界のコロナショック 7月編」(BS1スペシャル 9日)。(6)「仕事が消えた~コロナショック最前線~」(BS1スペシャル 9日)。(7)「コロナ危機 生活崩壊を防げるか~脅かされる仕事と住まい」(BS1スペシャル 9日)。(8)「コロナ危機 未来の選択~ナオミ・クライン いま巨大IT企業の動きを懸念~」(BS1スペシャル 11日)。(9)「コロナ危機 未来の選択へ~マリアナ・マッカ―ト~企業家としての国家」(BS1スペシャル 12日)。(10)「コロナ危機 未来の選択~歴史学者エマニュエル・トッド グローバリゼーションを超えて」(BS1スペシャル 13日)。(11)「原子の力を解放せよ~戦争に翻弄された核物理学者たち~」(BS1スペシャル 16日)。(12)「コロナ危機 未来の選択へ~地理学者ジャレド・ダイアモンド~」(BS1スペシャル 17日再放送)。

 18日(火曜)の日経新聞に、世界主要国の4月~6月四半期のGDP前年同期比が発表された。首位が中国の3.2%、ついでベトナムの0.4%がプラスで、以下はすべてマイナスである。順に台湾が-0.6%、韓国が-3.0%、米国が-9.5%、日本が-9.9%、ドイツが-11.7%、……英国が-21.7%、スペインが-22.1%。

 これは感染抑制のための行動制限の実施に伴う人出の増減とほぼ連動している。とくにGDPに占める観光の割合が高い国々(メキシコが15%超、スペインが14%超)で顕著に見られる。そして何よりも感染の早期抑制の成果が4~6月期のGDP前年比に現われていることが分かる。言い換えれば、これから変化する可能性が高く、日米欧7ヵ国(G7)は7~9月期にプラスに転じると見るエコノミストが多いという。

 全国の重症者は確実に増えており、本稿冒頭にある通り、8月3日に87人だったが、約2週間後の18日に243人と約3倍になった。これについて濱田篤郎教授(東京医科大学)は「感染者の数は、ここ最近は横ばいだが、感染者の数が増えてから少し遅れて重症になる人が増えてくるため、今後もしばらく注意が必要。…今月から少しずつ高齢者の割合が増えるなど状況が変わってきた。…高齢の感染者が増えると重症者の数は増え、医療現場の逼迫を招きかねない。…」と指摘する。

 感染症と熱中症の二つの症状が重なり、病院への搬送者が増える現実を見つつ、ふと思った。新型コロナウィルスは冬の低温乾燥期に感染力を強めると言われてきた(依然として疑問が残る)が、この高温多湿の猛暑日・熱帯夜でも衰えを見せない。低温乾燥期に入ると、感染者は一挙に膨れ上がるのではないか。

 「転ばぬ先の杖」というが、政府が率先して手を打つことができるか。医療体制の強化、ワクチン開発と配分、持続可能な経済開発の将来像、どれ一つをとっても世界の指導者の資質とリーダーシップが問われる。

 これは戦争の決着ではなく、新型コロナウィルスという世界同時多発の共通危機を克服する<競争と協調>である。取り残された国があれば、そこを発生源として再び感染が世界を席巻しかねない。一歩抜け出した国が、その秘策を他国と分かち合えるか、世界初の試練が待っている。

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プロフィール

Author:加藤 祐三
日本の歴史学者

横浜 市立大学名誉教授

国指定名勝・三渓園(横浜)
前園長(2012年8月~2023年3月)

・前都留文科大学長
(2010~2014)

・元横浜市立大学長
(1998~2002)

主な著書
「イギリスとアジア」
         (1980年)
「黒船前後の世界」(1985年)
「東アジアの近代」(1985年)
「地球文明の場へ」(1992年)
「幕末外交と開国」(2012年)
蒋豊訳「黒船異変」(2014年)
蒋豊訳「東亜近代史」
         (2015年)

 など

専門
・近代アジア史
・文明史

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